当院の特徴
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より専門的な治療
糞便検査、尿検査、血液検査、X線検査、超音波検査など一般的な検査はもちろんのこと、内分泌学的(ホルモン)検査、細菌・真菌(カビ類)学的検査、寄生虫学的検査などを実施しております。
特に“皮膚病や外耳炎の診断”にあたっては、局所から採取した材料を直接に顕微鏡で観察して、そこに感染・増殖している細菌やカビ、皮膚寄生虫(ダニ類など)を確認するとともに、細菌やカビについては、染色標本で顕微鏡検査をしたり、培養検査をして、さらに正しい治療指針を得るようにしています。具体的には次のような検査があります。
直接検査(直接鏡検)
病巣から採取した材料を無染色のまま直接に顕微鏡で観察することで、そこに感染・増殖している真菌(カビ類)やダニ類(疥癬虫、毛包虫、ツメダニ)を見つけ、その場で“確定診断”を診断できます。
カビの菌糸
毛包虫の成虫
犬の疥癬虫成虫
ツメダニの成虫
染色標本の顕微鏡検査
病巣から採取した材料を染色液で染めて顕微鏡で観察することで、どんな細菌や真菌が感染しているかを予想できます。
外耳炎の耳垢から検出した
酵母菌(カビの種類)
細菌感染のある外耳炎や
皮膚炎から検出した細菌
培養検査
初診日にこの検査をすることで、どんな細菌や真菌が感染しているか、また細菌感染の場合はどの抗生物質を選択すればよいかを知り、的確な治療ができます。
特徴1:どんな抗生物質がよく効くか調べます。
抗生物質感受性試験
病巣から採取した材料を培養して、そこに感染している細菌がどんな抗生物質に感受性があるか(どの抗生物質がよく効くか)を判定する検査で、細菌感染をともなう皮膚病や外耳炎、細菌性の膀胱炎などの治療にあたって最も重要な検査技法です。
[抗生物質のよく効いている例]
抗生物質をしみ込ませた丸い濾紙の周囲に細菌が生えていないところが多い。
[検査したすべての抗生物質が効かない例]
全面に細菌が生えている。緑色の色素は、たちの悪い緑膿菌の感染が疑われる。
しばしば、抗生物質感受性試験をしないで漫然と長期間にわたって抗生物質を投与したために、治らないばかりか、ますます悪化させてしまった慢性化した症例がありますが、これらの多くは、耐性菌(抗生物質に抵抗力をもった菌)の増殖が原因のようです。
写真のような症例では抗生物質などが使えませんので、当院では弱酸性電解水(機能水・中性水、弱酸性水、ソフト水などとも言う)で局所の洗浄をし治療効果をあげています。
特徴2:菌量が少ない場合や嫌気性菌が疑われる場合は、特別な培地で増菌したうえで感受性試験を行います。また、カビ類の感染時にも専門的な検査を行います。
TGC増菌培養検査
膀胱炎のように菌量が少ないと思われる場合や嫌気性菌(酸素のないところで発育する菌)の感染が疑われる場合は、採取した材料をこの液体培地で培養し検査材料としています。そして、もし嫌気性菌が分離された場合は、嫌気培養装置を用いて感受性試験を実施しています。
真菌培養検査
直接検査で真菌(カビ類)の感染が確認された場合には、診断には役立ちませんが、念のために、菌種を同定する(カビの種類を決める)ための培養検査を実施しています。